平成28年度 夏山技術研修会「GPSを活用した登山について」

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2016年7月14日

平成28年度の夏山技術研修会として「GPSを活用した登山について」をテーマに開催します。GPSの基本的使用方法やカシミール等と連携した使用方法について、研修会を通じてGPS活用の有効性認識と利用技術向上を図りたいと思います。
今年は「山の日」が制定されました。これを記念する意も含めて大勢の参加をお願いします。

行事名 川崎市山岳協会 夏山技術交流会
主 催 川崎市山岳協会 (指導委員会、遭難対策委員会)
開催日 2016年9月24日(土)-25日(日)
会 場 神奈川県立山岳スポーツセンター
集 合 24日(土)12時30分受付開始 山岳スポーツセンター研修室
研修内容 ≪一日目≫ 研修 13:00~17:00 山岳スポーツセンター研修室
1.GPSの基礎知識
2.GPSでの地図活用
3.GPSでのナビゲーション法
4.パソコンとの連携による活用法

・夕食および懇親会 18:00~21:00 食堂

≪二日目≫ GPS利用の実践 8:30~12:00
・GPSを利用して山スポ周辺の屋外を行動

募集人数 25名
参加資格 川崎市山岳協会加盟団体の会員
参加費 5,000円 (宿泊+夕朝食) 24日、25日の昼食は各自負担
※24日のみの参加は1,000円
宿 泊 山岳スポーツセンター
〒259-1306 神奈川県秦野市戸川1392 tel 0463-87-9025
持参装備 GPS(持っている人)、磁石、筆記具、軽ハイキング用装備、地図
講 師 GPS使用経験者 数名
申込先/締切 指導委員会
佐藤健  大村 昭雄
9月14日(水)までに参加申込書に記入して申込ください。
平成28年度 夏山技術研修会の申込書はこちら。 [PDF/156KB] 


テーマ:「GPSを活用した登山について」
主催:川崎市山岳協会 (指導委員会、遭難対策委員会)
期日:2016年9月24日-25日
場所:神奈川県立山岳スポーツセンター(神奈川県秦野市)
講師:上坂氏(横浜蝸牛山岳会・いいよネット)
参加:6団体17名 (男16名、女1名) 敬称略 *女性

東芝山岳会 6名 矢幡(副会長)、湯浅(自然保護常任)、小元(理事)、太田、山下、佐藤(指導常任)
NEC玉川山岳部 1名 清水(遭難対策常任)
蛍雪山岳同志会 4名 金子(顧問)、長谷川(理事)*、井上、諸橋
川崎ヨチヨチ山岳会 4名 斉藤(理事長)、大村(指導常任)、志田(理事)、横山
川崎橘山想会 1名 八島(常任)
川崎山岳会 1名 布田(副理事長)

報告:川崎市スポーツ協会の企画事業として夏山技術研修会を実施しましたので報告します。
 今年度はGPSを買ったけれど使い方が難しくて活用できていない、これからGPSを利用したいけれど、どんな機種があるのか、どんな使い方ができるのか、等の悩みに答えたいということで「GPSを活用した登山について」をテーマにして企画した。

1日目 机上講習
(13:00-17:00)
2日目 実地研修
(8:30-12:00)
1 最新GPSの特徴
2 GPSの機能
3 GPSとPC連携
4 GPSの活用例
5 山岳遭難について
1 屋外で使い方の説明を受けながら各機種を使用
  実際に行動したデータをGPSに保存
2 山スポに戻りGPSのデータをPCに取り込み
  実際の行動結果をPCに表示

1日目の机上講習

山岳スポーツセンターの研修室で以下のような内容で講習会を実施。

  • 最新GPSの特徴:高感度GPSチップ搭載により、測位の高速化。アメリカのGPSだけでなくロシアのグロナスや日本の「みちびき」等の多様な測位システムに対応。TFTカラーディスプレイ採用による視認性の向上。ユーザーの使用形態に合わせて多様な機種から選択可能。
  • GPSの機能:山行ルートの事前登録。実際の軌跡の保存。悪天で視界不良の時でも確実に現在地確認。目的地へのナビゲーション。これらの機能を活用して道迷い時でも現在地を把握して正しいルートに復帰できる。軌跡データをPCに取り込んでPCで山行結果を管理できる。LiveTrack機能(スマホと通信可能な機種)で家族や友人に現在地や軌跡をリアルタイムで配信できる。
  • GPSとPC連携:地図管理ソフトウェア「BaseCamp」で山行結果の管理や、ポイント登録・ルート作成ができる。実際の山行の軌跡や高度グラフ・速度グラフ、デジカメの画像を登録してどの地点の写真なのかも確認できる。別途心拍計を使って山行中の心拍グラフも確認できる。
  • GPSの活用例:登山だけでなくランニングやサイクリング、旅行や街歩き、マリンスポーツや釣り等さまざまなシーンでも活用可能。
  • 山岳遭難について:山岳遭難件数は増加傾向にあり、60歳代以上が半数、道迷いが40%近くとなっている。GPSを活用して道迷い防止に役立つ可能性もあるが、基本は地図と磁石。
  • 質疑応答:講習中の応答の他、各自が持参したGPSやPCでの疑問にも対応。
  • 懇親会:机上講習の後、夕食を兼ねて懇親会を行い研修会参加者の懇親を図った。

2日目の実地研修

前日の雨も上がり屋外での行動日和の中、実地研修を開始。

  • 屋外で使用するため参加者がそれぞれ希望の機種を選んで実際に使用。適時、講師によりGPSの操作方法の指導を受けて操作。機種による違いなども体験。
  • 山スポに戻りGPSのデータをPCに取り込み実際の行動結果をPCに表示。
    実際に行動したルート、途中で登録したポイント、デジカメで撮った写真、心拍計のデータをPCの管理ソフトのBaseCampのフォルダに貼り付けるだけで、地図上に軌跡、高度グラフ、心拍グラフ、デジカメ写真が撮影起点に配置、等の操作の簡単さを実感。

2日間にわたり大変有意義な研修会でした。なお、上坂講師も言っている通り、GPSは便利な機器ですが、安全登山の基本は地図と磁石を使いこなすことをお忘れ無く。GPSで登山を楽しみましょう。
今回の技術研修会の講師上坂氏は横浜蝸牛山岳会の会員で冬山の厳しい環境下でのGPS使用経験も豊富で、登山者の立場を心得えており説得力ある講習で実のある研修会でした。研修会参加者一同感謝申し上げます。

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